あらすじ
結婚して二年。彼女と「夫」が初めて顔を合わせたのは、ベッドの上だった。
彼女は相手が誰か気づいたが、夫のほうは妻の顔をまったく知らなかったのだ。
彼から離婚を切り出し、彼女にも彼に縋るつもりなど毛頭なかった。だが誰が予想しただろうか、二人の縁がこれほど深く、泥沼のように絡み合うことになろうとは。
昨今、界隈の大物である「彼」が帰国し、ある一人の女性弁護士に興味を抱いているという噂が流れていた。
その女性弁護士は美しく艶やかで、言い寄る男も後を絶たない。今まさに壁際へと追い詰められた彼女は、男の胸を指先で軽くつつき、こう言った。「私には夫がいますので」
彼は言葉を失った。「……」
その後、二人が離婚してからのこと。彼女は元夫のことを堂々と口にし、微笑んでこう言ったのだ。「私の元夫?名前はあなたと同じよ」
章一覧
全475章
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