あらすじ
代々名医を輩出する一族の後継者だった彼女は、思いがけず宰相家の嫡長女に転生してしまう。母を早くに亡くし、父からも愛されない娘だった。
しかも転生したその日、侯爵夫人の命を狙った犯人に仕立て上げられてしまう。 絶体絶命の窮地を覆し、どうにか身の潔白を証明した彼女。
これで苦難は終わったと思ったが、その先には底知れぬ深淵が待ち受けていた。
宰相家の嫡女でありながら、周囲は敵ばかり。誰もが彼女を踏みにじる。
父は娘の生死にさえ関心を示さず、継母や妹たちは彼女をいたぶって楽しんでいる。ろくでなしの許婚は、彼女を踏み台に出世することしか頭にない。母を同じくする実の弟まで、身内を裏切ってよそに味方する始末だ。
ならば、こちらも黙ってはいない。許婚に立ち向かい、継母を痛い目に遭わせ、弟や妹たちにもきっちり灸を据える。
向かうところ敵なしの勢いで悪党どもを懲らしめていた彼女は、いつの間にか戦王殿下に目をつけられていた。
彼女が悪事を働けば、彼が見張りに立つ。彼女が人を殺そうとすれば、彼が埋める穴を掘る。
とうとうたまりかねて、彼女は尋ねた。「戦王殿下、私がこの理不尽な世を滅ぼしたいと言っても、お力を貸してくださるのですか?」
彼は少しもひるまずに答えた。「お前さえそばにいるのなら、天下とて、お前にくれてやれる」
章一覧
全80章
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