あらすじ
私は東京ナンバーワンモデルの座を捨て、婚約者である翔太の芸能事務所を裏から支えていた。
彼の誕生日にサプライズでマンションを訪れると、彼が私のたった一人の親友・美咲と裸で絡み合っているのを目撃してしまった。
「翔太、いつになったらあの綾乃と別れてくれるの?」
美咲が甘ったるい声で媚びると、翔太は荒い息をつきながら答えた。
「もうすぐだよ。あいつの利用価値が、完全になくなったらな。あの顔は、まだカメラの前じゃ使い道がある」
私は手作りのケーキを床に落とし、絶望と屈辱の中で土砂降りの雨の中へ逃げ出した。
愛のためにキャリアの絶頂で引退し、全てを捧げたのに。
最も信頼していた二人に裏切られ、ただ搾取されるだけの駒だったなんて。
激しい憎悪が胸の中で燃え上がり、私はふらふらと交差点へ向かった。
鋭いブレーキ音と共に、私の目の前で黒いロールスロイスが止まった。
後部座席から見下ろしてきたのは、日本経済を支配する巨大企業のCEO・鷹司暁だった。
私は氷のように冷たい彼の目を見つめ返し、衝動のままに窓を叩いた。
「私と結婚してください。あの二人を破滅させるための、力を貸してください」
この瞬間、かつての温厚な私は死に、容赦ない反撃が幕を開けた。
章一覧
全70章
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