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彼のポーンから女王へ

彼のポーンから女王へ

  • 全22章
  • 3章読めます

あらすじ

神宮寺詩音、政界の名門に生まれた反逆のジャーナリスト。

唯一の逃げ場所は、一条怜との禁断の情事だった。

氷と理性でできた彫刻のような、冷徹なCEO。

彼は私を「美しい破滅」と呼んだ。彼のペントハウスの壁に閉じ込められた嵐、それが私だった。

でも、私たちの関係は嘘で塗り固められていた。

彼が私を「手懐けよう」としていたのは、別の女への恩返しのためだったと知ってしまった。

その女、白石華恋は、父の首席秘書官の娘。病的なほどか弱く、怜は彼女に返せないほどの恩義を感じていた。

彼は公の場で彼女を選び、私には見せたことのない優しさで彼女の涙を拭った。

彼は彼女を守り、擁護し、私がゴロツキに追い詰められた時でさえ、私を見捨てて彼女の元へ駆けつけた。

究極の裏切りは、彼が私を留置場に放り込み、暴行させたこと。「思い知らせる必要がある」と、蛇のように冷たい声で囁きながら。

そして、交通事故の瞬間、最後のとどめを刺された。

彼は一瞬の躊躇もなく華恋の前に身を投げ出し、その体で彼女を庇い、私をたった一人、迫りくる衝撃に晒した。

私は彼の愛する人ではなかった。切り捨てるべき負債だったのだ。

病院のベッドで、壊れた体で横たわりながら、私はようやく悟った。

私は彼の美しい破滅なんかじゃなかった。ただの道化だった。

だから、私にできる唯一のことをした。

彼の完璧な世界を焼き尽くし、私に平穏を約束してくれた心優しい億万長者からのプロポーズを受け入れ、新たな人生を歩み始めた。

私たちの愛の燃え殻を、置き去りにして。

章一覧

全22章

  1. 第1章第1章
  2. 第2章第2章
  3. 第3章第3章

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