あらすじ
結婚して3年、夫の上杉大晴は、初恋の相手・白石蓮音に狂っていた。
私が交通事故に遭い、妊娠2ヶ月で大出血し、生死の境をさまよったあの日——
病院の血液は、すべて夫によって蓮音のもとへ回された。
医師が「奥様と赤ちゃんの命が危ない」と食い下がっても、彼は冷たく言い放った。
「蓮音の安全を最優先しろ」
その電話の向こうで、命を繋ごうとしていたのが私だとは、彼は知らなかった。
私の子は、実の父親に——知らぬままに——命を断たれた。
絶望の果て、私は密かに綴ってきた『訣別の日記』を、ついに最後の頁まで書き終えた。
離婚届を机に置き、私は彼を捨てて大阪へ向かった。
——これからは、自分の人生を生きる。
章一覧
全23章
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