あらすじ
結婚して三年。斎藤柚衣は、どれほど冷たくされても耐えていれば、いつか松原天陽の心を動かせると信じていた。
自分の才覚を隠し、誰にも顧みられない妻として、夫の陰にいることを選んだ。
けれど、ある火災ですべてが崩れ去る。命がけで炎の中から救い出した妊婦は、夫の愛人だったのだ。
柚衣はようやく目を覚ました。
離婚協議書を残して天陽をブロックし、松原家を出る。
そして三年間触れていなかったアカウントに再びログインすると、自らの正体を明かし、仕事の第一線へ鮮やかに返り咲いた。
天陽は、柚衣が自分の気を引こうとしているだけだと思っていた。ひと言声をかければ、必ず戻ってくる。
彼女はそれほどまでに、自分を愛しているのだから。
だが後日、桑原家の新当主の結婚式で、天陽は目を疑った。華やかなウェディングドレスをまとった柚衣が、桑原逢海に優しく抱き寄せられていたのだ。愛情に満ちた二人の姿に、列席者たちは驚きを隠せなかった。
天陽は嫉妬で我を忘れた。
目を赤くしてその場にひざまずき、ようやく悟る。
自分が失ったのは、生涯で最もかけがえのない人だったのだと。
けれど柚衣は、もう彼に一瞥さえくれなかった。
章一覧
全11章
/0/27142/coverbig.jpg)
/0/24261/coverbig.jpg)
/0/21432/coverbig.jpg)
/0/22071/coverbig.jpg)
/0/23985/coverbig.jpg)
/0/21445/coverbig.jpg)
/0/24969/coverbig.jpg)
/0/27374/coverbig.jpg)
/0/27341/coverbig.jpg)
/0/27339/coverbig.jpg)
/0/27338/coverbig.jpg)
/0/27337/coverbig.jpg)
/0/27372/coverbig.jpg)